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有賀泰治ブログ

経営方針共有勉強会

今月は “致知”の特集を取り上げてみました。

致知の社長藤尾さんが40年間積み上げてきた心からの言葉は沁み入るものがあります。

また、東急不動産ホールディングス会長の金指 潔氏のインタビューも抜粋して、勉強会を開催しました。

 

経営方針共有勉強会 9月

《 後世に伝えたいこと 》/出典致知

2019年月1日

有賀泰治

 

1、後世に伝えたいこと

・・・・・藤尾秀明氏/「致知」編集発行人

 

与えるというものではないが

人にぜひ渡しておかねばならぬ

大切な預かりものが 自分の内にある

フランスの哲学者シモーヌ・ベイユの言葉である。この言葉は、道元禅に一生を捧げた在野の禅者・田里亦無から教わった。『致知』四十一年。この間、一道を極めた実に沢山の人たちから心の糧になるお話を伺ってきた。それらの言葉はいずれも、その人たちが後世に「渡しておかねばならぬ」と思われた「大切な預かりもの」だったのだろう。今にしてそのことに思い、いだいた言葉の大海の中から、本誌もまた伝えたい、渡しておかねばならぬ、と思う言葉を改めて掬い出してみる。

 

⑴人間は「意識が大事」

どういう意識で生きているか。それが人生を決定する。稲盛和夫氏は倒産したJALをわずか二年七ヶ月で再上場に導いたが、三万二千人の社員を入れ替えたわけではない。三万二千人の意識を変えたからだということが『JALの奇跡』(太田嘉仁著)に克明に記されている。

その意識は二つに大別できるように思える。主人公意識と被害者意識である。何事にも「させられている」「してくれない」「すべてを他人のせいにする」のが被害者意識である。これに対し主人公意識は、自分のすべて自分が主人公であり、責任者である。この意識に立つ人はあらゆる事態に、自ずと主体的、積極的に立ち向かっていく。歴史に名を残した人は皆、主人公意識で人生を切り開いた人たちである。

西郷隆盛の言葉がある。

「人を相手にせず、天を相手にせよ。天を相手にして己を尽くし、人をとがめず、わが誠の足らざるを尋ぬべし」

天に対して誠を尽くしているか。どんな嫌なことがあっても人のせいにせず、自分の誠が足りなかったのではないかと自らに問え、というのである。主人公意識の典型をここに見る。

主人公で生きるのか、被害者意識で生きるのか。

後者の人に運命の女神が微笑んだ例を知らない。

 

⑵ 加えて、心しておきたいことがある。「威張らない」ことである。

威張る人は運命から見放される。恐ろしいほどの宇宙の法則である。伸びていく人には謙の光がある。袁了凡は言っている。謙虚さが光を放っているということである。

 

⑶ 次に大事な心得。それは「へこたれない」こと。

人生のどのような事態にもへなへなとなってはいけな。シンプルな言葉だが、人物たる者の要はここにある。

 

⑷ そして、「天職発想に生きる」こと。

自分の仕事を天職と思い打ち込む人とそうでない人の差は、長い年月の間に人生の歴然とした差になる。大成した人は皆、天職発想に生きた人である。

森信三先生の建国大学時代の学生だった野尻武敏の言葉がある。

「自分の職業に徹底したら安心立命する」「どんな職業の人もその職業に死ぬ覚悟がなければ本物になれないでしょう」

 

最後に、明恵上人は、人は阿留辺幾夜宇和という七文字を持つべきだと言っている。上司は上司の、部下は部下の、父母は父母の、子弟は子弟のすべての人がその立場にある者としてのあるべきようを持つ。このあるべきように背く時一切の悪が生じる、と自省自戒としたい。

 

2、意志あるところに道は開く

・・・・・金指 潔 /東急不動産ホールディングス 会長

 

⑴ 遠き慮(おもんばか)りを持って、いまを為すべきことを定めていく。

大きな事業を展開して広げていく。そういう意味で仕事は無限にあるとしても、一つの開発が完了しても、終わったと思ってはいけない。一つの開発の終わりは新たな始まりなんです。

常にそう考えておかないと間違ってしまう。人間の集団ですから、お祭り騒ぎでモノができて、達成感や満足感に浸る。それも大事なことではあるけれど、そこで「終わったね」「よかったね」と言っちゃうと、進歩が止まってしまう。

 

⑵ 事業の原点は「お客様のため」

社会や経済の構造が10年とか年単位ですべて変わっていくんだという認識を持って、常に弾力的に対応していかなきゃいけない。そのためには、そこに携わっている人たちの頭がどれだけ弾力的かということが求められる。

一つの考え方や方法ばかりに固執するなんてはとんでもない。

“不易流行” という言葉にもあるように、変化に対応していく一方で変えてはならないこともある。

このことには関しては「お客様のため」お客様のために何ができるか。お客様は何を望んでいらっしゃるのか。お客様が喜ぶ利便性の高いものが提供できているのか。ここが一番の原点です。

そこを間違えると、自らがこうしたいからこういうものをつくるってなるんですね。そうじゃない。合わせ鏡のようなもので、お客様が抱いている思いを我われの鏡に照らし合わせて、我われ自身が変えていく。街づくりはデベロッパー(開発会社)の連中が頭をひねってやるんじゃなくて、そこに住むであろう人や集団が何を求めているのかを考え、それに対応してベストなものを提供し得る仕組みつくることが大事なんです。

「お客様のため」という思いが“不易”の部分

そのうえで、私は「鳥の目と虫の目と魚の目」が必要不可欠だと思っています。

リーダーは経営や組織の運営に関して、実に多岐にわたる判断をしなければなりません。ですから、大所高所から広い視野で物事を見る目・・・鳥の目を持ち

多くの情報中から必要なものを選択する。また、お客様との接点と言える現場の目・・・虫の目で地べたを這うように細部にわたって分析し、結論を導き出す。

そして、時代の流れを見極める目・・・魚の目で変化をいちはやく察知して未来を展望し、次の一手を決断する。

これは私が経営にあたる上で、最も大切にしていることです。

 

⑶ 学び続ける

「鳥の目、虫の目、魚の目」養うために心がけることは!

一人の人間がこの三つの目を完璧に持つことは難しいので、社内の一人ひとりがこれらを意識し、補い合うことで企業として鋭敏に捉えていくことがまず大事だと思います。

その中で、特に経営者や組織の長が注意しなきゃいけないのは、知らず知らずのうちに自分の目を失ってしまうことです。

トップは割合、俯瞰的にものを見ることは得意だと思い込んでいます。だからトップの座に就いているんだと。ところが、実際は現場から情報が入ってこない。組織が大きければ大きいほどその傾向は顕著になりますね、ですから、トップは時々自分の会社離れ、異業種の人たちと会ってものの見方や感性を学ぶことも大切。そして、現場にも足を運び、お客様と接していく必要があります。

結局のところ、トップ自らがどれだけ勉強できるかということでしょうね。近年のようにマーケットがすぐに変化する情勢下においては、いち早く変化に気づけることが何よりも大切になってきます。そのためには同じ視点で過ごすことが多い身近な存在だけでなく、新たな気づきを与えてくれる外部とのこうりゅうが重要です。

およそ人間は漸次的な変化は万が一それが致命的なものであったとしても、気づかず受け入れてしまうものです。

自社の社員にしても自閉症集団になっていないかと危機感を抱いてもいます。社内の居心地がよい環境にいると、向上心もなくなり、聞こえがよい事や情報だけで行動したり判断しがちになるからです。

お客様の声に耳を傾け、外部の方から事業や経営に関しての冷静かつ的確な、時には耳が痛いことを言っていたき貴重な意見として取り入れ事業に邁進することが大切です。

 

⑷ 志と覚悟

特に影響を受けた私がリーダーというものを短に感じたのは、入社9年目の昭和51年(1976)、東急不動産の新規事業として東急ハンズが誕生した時のことです。

当時の上司は東急ハンズ事業を立ち上げることに人一倍強い思いを持っていました。社内の会議で総じて反対意見が占めていた中、五島昇社長(当時)に直談判し、「面白いからやらせてみよう」という見質を引き出したんです。

その上司に与えられた条件は、東急グループ内で小売を経験していた東急百貨店や東急ストアーには一切の援助や助言を求めないこと。とにかく自分で悩み、考え、工夫し、新たなスタイルを確立しなければなりませんでした。

裏を返せば、このような経験を経たからこそ、東急ハンズはお客様のニーズを徹底的に考え抜き、今までにない小売として抜群のブランド力を持つまでに成長していったかもしれません。ここから私はリーダーには「志と覚悟」が必要不可欠なのだと学びました。

成し遂げたいという高い志とそれを最後までやり抜く覚悟。これはいまでも変わることなく私の中に根付いています。

 

⑹ 生きた組織論を現場で学ぶ

最初の5年くらいは不動産屋の本業である不動産仲介業の仕事にと取り組み、次の5年はプレハブ住宅の会社とその後21年間をグループ会社で過ごしました。そのプレハブ住宅は大きな赤字を出してしまったので、人員整理が私の仕事で300人いた社員が30人の社員になった時東急ホームビルダーという工務店を設立し、建売住宅を始めました。

モノをつくる職人さんは一人もいなかったので、各地を回って大工さんを集めことから始めました。共に仕事する中でモノつくりに対する誇りや繊細さを職人たちと20年近く学ぶことができました。

中でも「後工程はお客様」「怪我と弁当はてめえ持ち」という二つの言葉はいまも大切にしています。

この意味は、一軒の家が建つまでには13〜15の職種の職人さんが関わっているのですが、例えば、基礎屋が家の土台となる基礎を平滑に打たなければ、大工が柱や屋根を正確に組み立てられないし、大工がそれをやらなければ、建具屋がドアをつくれない。このように前の工程の人が自分の仕事をきっちりとやり遂げるとともに、後の工程の人がやりやすいように環境を整えていくことで、いい家が生まれるんですね。これが「後工程はお客様」ということです。

それから「怪我とてめえ持ち」というのは、仕事はすべて自己責任であって、人のせいにしないことでした。

 

⑺この仕事は自分の天職だ

グループ会社の出向先ではそんなふうには思っていなかったですよ。なぜ同期のなかで自分が出向する羽目になったか憂いていましたし、建設現場で来る日も来る日も雑用しかできない自分に悔しさや情けなさがこみ上げてくるときもありました。

ただ結果としてこの21年間の経験があったからこそ、不遇の時でも、常に置かれた状況で自分にできる役割は何かを考えるという、非常に重要な視点を得ることができました。

出向という意に沿わず、一時的にはマイナスな感情を抱きながらも、前向きに仕事に取り組めるようになった転機は!

工務店を始めて大工さんを集める中で、職業訓練校をつくりました。各県の工業高校を卒業した子供たちを毎年20名ずつ、1年間全寮制で預かっていました。その子供たちを何とか技術を身につけて返してやりたいって気持ちが込み上げてきました。

責任感というか、自分の居場所がここにもありそうだなと思ったことから21年間の出向生活を続けられた理由です。

泊まり込みで一生懸命に打ち込んでいたその辺りからでしょうね、これが自分の天職だと思ったのは。

 

⑻拠り所となるもの

東急不動産の社長に就任したのは平成20(2008)年、62歳の時です。バブル崩壊後、倒産価格といわれた一株100円を91円までに割り込む、そこから全社一丸となって乗り越え、不動産業に明るい兆し出始めていたにも拘らず、リーマンショックが発生しし、社長就任とともに最大規模の危機と向き合うことを余儀なくされました。倒産すると思いました。

会社を残すために悪いもの、膿はすべて出すと。それしか選択肢はありませんでした。

結果、一千数百億円の損失を処理。東急不動産が保有している資産のうち、次のステップに生かすべきものは残しつつ、その他のものはやむを得ず処理する。このバランスをどうとるかというのは、ある意味で解けないパズルに挑むようでした。

その時の決断の基準は、目的が何かとういことです。

私たちの企業集団はお客様のためにある。だから、お客様がどう思われるか。お客様が便利だと感じるのであれば内部の抵抗や外圧があっても、それはやるべきだと判断してきました。

我われ東急不動産がどういう形で残ることに社会的意義があるのか。社会に存在する価値のある集団にするにはどうしたらいいのか。こう考えた時に、事業形態に大きなぐらつきはあったものの、幸いなことにたくさんのお客様が私たちの商品・サービスを利用して下さってることに気づきました。何があってもびくともしない盤石財務基盤と経営基盤を築くために、この企業集団をつくり変えていこうと。

様々な改革を行ったが、その最たる取り組みがホールディングス体制への移動。東急グループ上場3社を経営統合。

私たちの強み“多くのお客様との接点にあります” 。SWF(サービス・ウェイ・フォーラム)という取り組みをしました。これは現場でお客様にサービスを提供している当社グループの社員に集まってもらい、お客様にとって何が最善かを話し合い、アイデアを創出し、現場で実践するという、お客様に近いところで、役に立つことを考えた時に、グループ横断で、分かりやすく、複合的にサービスを提供しようというところに活路を見出したんです。

お客様がジャッジメントする。

この視点を忘れず、それまでの自分たちをある意味否定しながら、将来的に当社グループで働く社員や利害関係社の方々の夢を叶えられる会社にしようと思い、経営にあたってきました。

 

⑼運や巡り合わせを引き寄せる秘訣

「伸びる人」はいても「伸び続ける人」はいないと考えています。一度止まってから次に成長できる人が結果として「伸びていく人」といわれる存在になるのだと思います。

人生山あり谷にありといわれますが、まさにそれと同じで、大事なのは谷から山へ返ってくるか否か。これには不思議なことに、運や巡り合わせが必要になってきます。ただ、その運や巡り合わせを引き寄せるためにも、本人が必死に努力することが欠かせません。必死にもがき、良縁を得た人のみが人生の良いポジションに辿り着いているように感じますね

日常常に心がけていること

自分の目で世の中を見ることも必要ですが、世の中、社会の側から自分や会社を見ることが重要です。

「お客様目線」独りよがりになることなく「世の中から見て当社の事業はどう評価されているのか?」と常に自問自答しています。

また、自主性を重んじ物事には敢為邁往に取り組むよう心がけていますが、会社の将来を考え社内からは、進取の気性に富んだ社員の皆さんからいろいろと勉強させてもらい、そこから得た知識を様々な場面で活用してきました。

最後に人生や仕事で大事な心構えについて

長い会社人生の中で恵まれないなと感じる環境に身を置くこともあるでしょう。それは避けることのできないものだと思います。いわばらせんかいだんをひたすら上り続けるようなものであり、まっすぐ一直線に登り続ける人生などありません。

大事なことは、その時々にアグレッシブ(積極的・攻撃的・侵略的)でいられるかどうか。目の前の現実、現業、現場を含め足元をきちんと見つめつつ、腐らずに今自分が果たすべき役割を考えて動き続ければ、不思議と一つ先のステージに上がっていき、道は開けていくものです。

 

 

 

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